【レビュー】ケーキ配達から御曹司の妻へ――『When I tried to have an abortion, a wealthy family begged me on their knees』は展開の速さと家族の絆の物語が持ち味の縦長ショートドラマ
ケーキ配達中に財閥の御曹司との一夜から妊娠が発覚し、実習生として総裁辦公室に潜入するヒロインの活躍と、父の裏切り・祖母の病・出産を経て幸せをつかむまでを約91分に圧縮した作品。テンポよく畳みかける展開と、産前産後の家族の支え合いに温かさがある一方、字幕の乱れや設定の飛躍が気になる場面も。それでも「親子鑑定をめぐる対決」や「婚約式の豪華な彩礼」など見せ場は十分で、一度見る価値はある。

一夜の過ちから妊娠発覚まで、冒頭のスピード感が魅力
冒頭はヒロインが妊娠したことをめぐり、御曹司側の責任論が交錯する場面から始まる。「打胎很伤身体」と医師が体への負担を説き、「孩子生下了我養」と男側が責任を取る姿勢を見せる。この段階でヒロインが「実習に行きたい」と自ら希望を出す点が、ただ守られるだけのヒロインではないことを示していて良い。産婦人科での会話も事務的ではなく、叶酸や钙片といった具体的なケアの指示が入ることで、妊娠という状況のリアリティが増している。
実習生としての潜入と、職場での妨害・陰謀
総裁辦公室に入ったヒロインを待っていたのは、同僚の嫉妬と妨害だった。「就想給他個下馬威」と敵対者が企てるも、沈總がその人物を解雇するという展開で一気に形勢逆転。さらに「江小姐,我是怕他勾引沈總才刁難他的」という懺悔の台詞で、敵対の動機が恋愛ライバル意識だったと明かされる。実習生がいきなり重要な方案作りに参加し、3日で完美の方案を出すという無茶な課題を課されるなど、ビジネスドラマとしての荒削りさはあるが、テンポの良さでカバーしている。
江家との連姻説と親子鑑定をめぐる騒動
中盤の山場は、沈家と江家の連姻が進められる中で、ヒロインのお腹の子供の父親をめぐり親子鑑定が持ち出される場面。「林希和肚子にの孩子根本不是私義的!你們都被他騙了!」と激しく疑いを浴びせるも、「親子鑑定就是铁招!」と真実が証明される。さらに「我從頭到尾都沒有想過要當沈太太!」とヒロイン自身が清潔な動機を主張する姿は、金目当てではない彼女の人格を印象づける。この騒動でヒロインが腹痛を訴え病院へ運ばれる緊迫感も加わり、一気に物語が加速する。
江家の生日宴で明かされる連姻の構図
江先生の生日宴で「接下來 有請我的女兒 江月」と娘が紹介され、「沈家と江家連姻強強連勝、双赢」と周囲が賛同する。この場面ではヒロインがまだ部外者であり、「沈总と江小姐真是盲餐の貌」という周囲の称賛が、彼女の立場の弱さを浮き彫りにする。しかしヒロインは「江月那么討厭我如果他嫁给沈思义会不会欺負我的孩子你能答应我一件事吗」と、未来の子供の保護を御曹司に約束させる。母としての覚悟が、恋愛以上にこの作品の核だと感じさせる場面だ。
祖母の病と出産、家族の絆が試される後半
後半は祖母の心臓手術と出産が重なる緊迫の展開。「搶救及時暫時沒有生命危險」と医師から告げられ、「以他的状況家属還是考慮儘快給他做搭桥手術比較好」と手術の必要性が示される。祖母は「你要是還認我這個奶奶你就聽我的話跟我回家」とヒロインを案じつつ、「等平安生下孩子我一定跟你回去」とヒロインが譲らない姿勢を見せる。そして「母子平安」の報告で無事出産を迎えられる。手術と出産が並行する構成は緊張感があり、家族が試される場面として効果的だ。
婚礼の豪華な彩礼と、実父との再会という余韻
クライマックスでは「这是沈家準備的彩礼8億8888万」という桁外れな彩礼が提示され、「兩棟市中心血字樓八處別墅6輛不同款式的車」と具体的な贈り物が列挙される。ヒロイン側も「但凡婚後我有讓西河不満意的地方他有權提出離婚我的所有財產將全部归他所有」と婚前協議を自ら提案する自立した姿勢を見せる。物語の締めとして「你的亲生父亲找到了」と福利院から連絡が入り、実父との対面で「我真的是你爸當年我媽生我男产死了你為什麼要把我丟掉」と過去の真実が語られる。幸せの余韻に、家族の物語の深みを加える結びだ。
名場面(タップで再生)
- 医師の助言と男の責任宣言
- 妨害者の失脚
- 3日で方案を作る課題
- 親子鑑定をめぐる対決
- ヒロインの清潔な主張
こんな人におすすめ
- 展開の速い縦長ショートドラマを一気見したい人
- 家族の絆や祖母との情に心を動かされたい人
- 財閥の豪華な婚礼や彩礼のスケール感を楽しみたい人
向いていない人
- 字幕の乱れや日本語訳の不自然さが気になる人
- ビジネスドラマとしてのリアリティや緻密な設定を求める人
まとめ
一夜の過ちから始まり、実習・妨害・親子鑑定・祖母の手術・出産・婚礼と約91分で畳みかける展開は、ショートドラマならではの爽快さがある。ヒロインが母として子供の保護を最優先する姿勢や、婚前協議を自ら提案する自立性は印象に残る。字幕の品質と設定の飛躍が難点だが、見せ場の密度は十分で、気軽に楽しめる一作だ。
評価は編集部による独自評価です(評価基準)。動画は配信元(YouTube)の公式チャンネルのものです。
更新日:2026-11-04